パピーラブ


当時のマックならではの面白い変なソフト&ハードがあったよなぁ。
そんなSo Farな懐古主義にもほどがある不定期連載コラム。

えと、パピーラブは犬調教ゲーム。
捨て犬を拾ってきて技を教え込んでドッグコンテストに出るとゆー、拾ったバッグで海外旅行みたいなゲーム(どんなゲームだよ!!)です。今でもヌルいゲームボーイソフトでありそーなシチュエーションですが、当時はビックリでしたよ、ええ。え?そんなゲームあり?みたいな感じ。とゆーーのも、パピーラブの基本的な操作は、「画面を見てるだけ」。犬が庭先でうろうろしているのをただひたすら見ているわけですよ。たまに寝転んでみたり、座ってみたり、座った状態から手を出してみたり...あ、これ「お手」だ!!と思ったらそこで動作に名前をつけてみます。技の名前ね。ここで犬が覚えてくれると電球マークが光ります。こんどは名前を入れてみて、ちゃんと技をやったらご褒美の骨をあげます。違ったらぺんぺんして忘れさせます。この繰り返し。きっとイマドキだったら癒しゲームとかカテゴリーつけて、犬の種類を選択できて、餌の時間に餌やって、トイレの世話をして...みたいな日常の世話のシミュレーションとかさせて、全然癒されないゲームになってたりすると思うわけですが、パピーラブは基本的にそんな世話は一切なし。拾ってきて世話しないとゆー、なんつーか勝手にも程が有るってな感じですが、いーんです、それで。ゲームだもん。で、ですね、犬の種類ってのがなくて、1種類だけ。しかも、それが縁起の悪そうな黒犬なんです。歩き回る姿も黒犬はぁはぁとかしながら舌とか出したりして、なんか微妙にかわいくなく、それがまたいー感じなわけです。なんでしょう、いかにも捨てられ君な哀愁ありまくりな感じがよろしおますなわけデス。

黒犬に技を教えてドッグコンテンストに参加します。技の名前を5つ言われて、それを披露すると、数名の審査員が点数を出していくとゆー流れになります。が、このドッグコンテストがなんと1日3回しか出場できない仕組みになっております。マックの時計と連動していて、ホントに1日3回までしか出られません。それ以降は審査員が揃っていなくなっちゃいます。なんでそんなとこだけリアル時間??みたいな。技も最初はお手とか伏せとかオーソドックスなものを順番にやっていくだけですが、どんどんステージが進んでいくと、「端から端までころがってからジャンプ」みたいな一連の動作を通しでやるようになってきます。パピーラブではこのために簡単なプログラム式が書けるようになってきます。で、もっと凄いのはパピー君の技の進化!!この人(犬ですが)は技を覚えると、その発展系を考えだすようになっているらしく、例えばお手を覚えたら、次は違う手を出すようになったり、それを交互にするようになったり、それをどんどん早くやってノッテケノッテケ踊りになったり...と凄い発展系を繰り出してくれます。で、その発展の様はやがて犬を超えます。ジャンプはどんどんすごくなっていって、しっぽがスプリングのようになって恐ろしく長時間ジャンプし続けるようになったり、後ろジャンプを覚えたり...そしてウチではとうとうしっぽがぶるんぶるんと回りだし、しっぽを上にしてさかさになった状態でゆっくりと垂直上昇し、そのまま端から端まで空中移動するまでに至ったときは目を疑いました。腕立てもしたり、薔薇をくわえてタンゴを踊りだしたりもしました。さすが人工知能犬、未来の犬の進化系を予言していたのかもしれません。(ホントかよ)

パピーラブはずいぶん後になってFM TOWNSや、AMIGAにも移植されましたので、遊んだ人もいるかと思いますが、素朴すぎるインターフェースと異常な展開、やっぱマック発のゲームって変でしたよ、ええ。そーそー、マックのパピーラブは68000マシンでしか動かなかったのですが、お友達は改造して、030マシンでも動くようにして遊んでました。

P.S.
当時、某マック専門誌の連載をやってて、その中で「朝までゲーム大会」ってのを企画&実施したんですが、朝までいろんなゲームを2時間づつやるよーな内容だったと思うのですが、明け方とかにパピーラブの画面をずっと眺めるとゆーのはそれはキツかったよーな記憶がありんす。


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Posted: 日 - 3月 14, 2004 at 02:00 午前      


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