ハイパーカード(その1)


当時のマックならではの面白い変なソフト&ハードがあったよなぁ。
そんなSo Farな懐古主義にもほどがある不定期連載コラム(続くのか?)第1回

昔のマックにはHyperCard(ハイパーカード)というソフトが添付されていました。ビルアトキンソン先生謹製のカード型情報活用ツールね。ビルアトキンソン先生とゆーのはファインダーやクイックドロー、初代マックの頃にバンドルされていたマックペイントとかも作っちゃったスーパー開発者。で、マックペイントもマックライトもバンドルされなくなっちゃったマックに突如バンドルされたハイパーカードは、一見カード型データベースソフト...かと思いきや、それだけぢゃなくて、実は画像、サウンドとかもいっしょくたに扱えて、独自言語によるスクリプトも記述できて、ゲームとかも作れちゃうオーサリングソフトだったってなわけであります。時代のキーワードで言えば、まさにマルチメディアツールすね。当時はもちろんアップルもマルチメディアプラットホームとして活用してて、アップル社の歴史的データを当時の大容量記録メディアだったLD(レーザーディスク...これまた死にかけメディアか?)に収め、ハイパーカードでブラウズさせる「Apple By Apple」という作品もあったりしました。また、当時の人なら誰でも知ってると思いますが、アップルの歴史を振り返った「So Far」というスタックが作られたりもしたものです。あ、「スタック」とゆーのはハイパーカードのデータの事ね。カードが積み重なっている(スタックしている)からスタック、ちょと安易か?(今頃突っ込むなよ、笑)

こんな面白スギなソフトですから、当然いろーーんなスタックがどんどん作られました。商品になってたものもたくさんありました。ってゆーか自分もへぼいゲームとか作って売ってました。ハイパーカードの凄いところは、マルチメディアをほんとにらくちんに誰でも活用できたってとこにあると思われます。当時のRest of usな方々(いわゆる普通のマックユーザ)がほんとにさくさくっと自作スタックを作って、さくさくっと公開したりしてたわけ。なんつーか、「ボクらのメディア」ってゆーヤツですか。「スタック作家」なんて言葉も出来ました。プログラミング出来なくても、なんか自分の作品が作れちゃうとゆー時代はココから始まったんぢゃないでしょーか。

で、ここまで出来るハイパーカードなんですが、基本的に画像の扱いはモノクロデータ、白黒2値のみでした。あ、今、笑った?モノクロでマルチメディアかよ?とか思った?マルチメディアはデータをマック上で一元管理しなくてよかったんデス。CDやLDといった外部メディアを利用して、データアクセス部分のみをマックにやらせるってアプローチね。この方がい−ぢゃん。ハイパーカードがなくなってもデータは残せていけるし、別のアクセス方法といったソフトウェア進化に追従できるしね。

とか言ってたら、ほんとにハイパーカードは突然なくなりました。びっくり。突如、マックにバンドルされるハイパーカードが、プレイヤー機能しかないバージョンになっちゃったのであります。これはびっくり。既存データを流用してさらに機能を付け加えたりしていけるとこが素敵だったのに、何だよ急に!!その辺からなんとなーーくハイパーカードなスタック文化がゆるゆるっと盛り下がっていって今のデジタルハブ時代にシフトしていったってな感じでしょーーか。

今のマックってばデジタルハブだとか言ってiLifeでデジタルデバイス、デジタルデータとマックとをシームレスにつないでマックライフをご堪能できるようにアプローチしてるわけで、それってもちろん素敵な今日このごろなわけですが、なんとなーくへんてこなクリエィティブさってのが見えてこない気がするってわけで、それって当時のマック文化を支えていたアナザーな一面だったんだろーなとか思いまする。

以上

なんかハイパーカードのイントロ篇って感じで終わっちゃってすいません。
続く。か?


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Posted: 金 - 1月 16, 2004 at 07:23 午後      


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