Reference Model #1トラック解説(暫定版)
解説:服部宗弘


RGB / Silicon Oriented
インテリジェンスなクラさが光るファーストトラック。80年代ニューウェーブ系テクノを通過してきた感性が露出。一発で判るKORG M1のドラムセットが特徴(いわゆる未来派セット)。唐突な終り方も重要。

Air Rhythm / Solid Function
アシッドなテイストを持ったミニマルトラック。音数が以上に少ないが、それ以上に起伏がない。淡々と持続するタムが殆ど部品状態。透明度の悪い空気みたいなベースは実はTB-303。

Lamp Way / FLOPPY
夜明け系トランス。リズムによる心地よさだけを追及した結果、異常に眠くなる効果のあるトラックとなった。

A Trance Tic / MUNEHIRO HATTORI
アップルUGドリームコンテストで準優秀賞を受賞したヴィデオのBGMに使用されたテクノトランス。フル・バージョンで聴けるのはこのCDでのみ。マックのハードディスク上になんと22KHzで現存していたトラックをEQ補正しながら収録。

Rubber / Solid Function
TR-606が走りまくり、TB-303が呪文のようなシーケンスを唱えるアシッドなトランス。どんどん音色がねじくれてくるベースが圧巻。

202303606 / Solid Function
極度のアシッドトランス。音数の少なさ、展開のなさ、ミックス感の希薄なドライな感覚が異様。曲名は使用機材の名前を並べただけとのこと。

Frogman / HARDCODE
ハードアシッドミニマル。タイトルについては、「ウォークマンでこの曲を聴きながら潜水夫が泳ぐ」という用途を想定したものらしいが、それは無理というものであろう。

PReP-2 / MUNEHIRO HATTORI
前に作られた「PReP」という曲のリ・コンストラクション・トラック。元曲はマックのハードディスク上の数フレーズ以外現存していないため、再現不可能だが、もっと展開のあった曲だったらしい。

Digit Dance / FLOPPY
一聴するとフロア対応のようだが、 3曲目同様、何故か眠くなる不思議な作用を持つトラック。909のキックは踊らせるだけでなく、眠らせる作用もあることが発覚。どちらも極度に気持ちイイのは変わりない。

水道 / MUNEHIRO HATTORI
脳に刺さるようなTR-606の高音域ハットが特徴のストレンジなトラック。本人はインテリジェンス・テクノとして制作したつもり。このトラックは一連シリーズとして構成されている。

Error Type #1 Mecha Rimsky Korsakow / Error Type
テクノのコンピにあって超異色の問題作?現代音楽家リムスキー・コルサコフの曲が次第に崩壊していく様をシミュレートしたアルゴリズム度の高いトラック。マックワールドエキスポ特設ステージでのBITMAPSの2日目公演で即興構築されたものの再構築バージョン。中盤の消え入りそうな静けさが秀逸。

nano / Silicon Oriented
今では伝説となっているカルトなマック専門誌「マックブロス」の中で制作された「BROS. ROM」というCD-ROM。そのエンディングスタッフロールに使われた幻中の幻トラックがこれ。基本イメージはNHKのYOUのエンディング。ということで本コンピのエンディングに収録。KORG M1のピアノが特徴的...というか、この人は制作環境がコレ1台らしい。

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